校長の言葉

聖ドミニコ学院中学校高等学校

校長 柚木洋子

死とその苦しみが迫り、
苦悩の中にあった時
わたしは神の名を求めて叫んだ。
「神よ、わたしを助けてください」

神は恵みと慈しみに満ち
わたしたちの神はあわれみ深い
神は素朴な人の支え
わたしが疲れた時、力づけてくださった。
(詩編116:3~7)

コロナ禍のために人とのかかわりが希薄な状況となっていることを見るにつけ、昨年から、ヴェリタス館ドミニコ聖堂にはパイプオルガンもあるのだから、何とかコンサートができないものかと考えていました。4か月前にはロシアによるウクライナ侵攻が始まり、「世界の平和とウクライナの子どもたちのため」のチャリティコンサートを校内で呼びかけたところ次々と協力者があらわれ、先ごろ、開催の運びとなりました。正確な数字は把握していませんが4百名近くの方々が来場してくださいました。

翌朝の河北新報には、ピアノや合唱に平和への祈りが込められていたことが報道されました。また、旧中高教員の方から「こんな世情だからこそ聖堂に集う意味合いを了解しました。聖堂に満ちるパイプオルガン、中三生徒のバッハ平均律曲集、小学生の合唱の『虹』の歌で、ちょうど正面のステンドグラスに強く光が差しました。天上の何かに呼応するものがあった。そのように私には思えました。」との声を寄せていただきました。

マザーテレサは「愛の反対は憎しみではなく、無関心である」と言っています。1986年にノーベル平和賞を受賞したユダヤ人のエリ・ヴィーゼルはさらに「人々の無関心は常に攻撃者の利益になることを忘れてはならない」と言っています。「世界の平和」のためには一人ひとりができることを実行する必要があります。

教皇フランシスコは「私たち皆が戦わなければならない、深い意味での戦い…それは、悪とその誘惑から離れ、自ら進んで犠牲になりながら善を選ぼうとする、強く勇気に満ちた決断です。…この悪との戦いは、兄弟どうしの憎しみや、憎しみを促す偽りに抗うことを求めます。武器の拡散と違法な武器売買に抗うことを求めます。」とおっしゃっています。